2016/06/15

木下古栗 単行本未収録作品感想


死屍累々の日本現代文学シーンにおいて、今最も価値のある作品を書いている作家といえば、もちろん木下古栗である。

一度ハマれば、木下古栗がなければ生きていけない身体になってしまう麻薬的な魅力を誇る作家だ。中毒者たちは必然的に、作品集『ポジティヴシンキングの末裔』『いい女vs.いい女』『金を払うから素手で殴らせてくれないか?』のみならず、単行本未収録作を求めて文芸誌のバックナンバーを漁る羽目になるのである。

Wikipediaの作品リスト参照)

2016/06/13

ガラスケースに閉じこめて―『ライ麦畑でつかまえて』続編騒動とサリンジャーの伝記


サリンジャーに関する評伝を何冊か続けて読んだ。
特に興味深かったのは、2009年に起きた『ライ麦畑でつかまえて』の「続編騒動」にまつわるエピソードだった。