2019/03/31

『Night in the Woods ナイト・イン・ザ・ウッズ』 テレビゲームが描く(ことができなかった)「青春」

楽しみにしていた『Night in the Woods(NITW)』の日本語版(Switch)をクリアした。


プレイしていて連想したのは、『ライ麦畑でつかまえて』や『ムーン・パレス』『ウォールフラワー』といった長編、ないしトバイアス・ウルフやスチュワート・ダイベックの短編といったアメリカの「青春小説」たちだった。

あるいは『ラスト・ショー』『ギルバート・グレイプ』『卒業』『普通の人々』『ナポレオン・ダイナマイト』といった「アメリカの田舎町に暮らす若者」を描いた映画、もしくは『青春群像』や『トレインスポッティング』といった「退廃的な若者たちのグループ」を描いた映画にも似ていると感じた。

もちろん「思春期の少女を主人公にしたアドベンチャーゲーム」としては、最近の作品だけでも『BEYOND: Two Souls』や『Life is Strange』といった、より直接的に「近い」ものが存在する。
しかし自分にとってNITWはこれらの「ゲーム」よりも、小説や映画に近い存在なのである。

関連記事: マックスとメイは友達になれる? 『ライフ・イズ・ストレンジ』と『ナイト・イン・ザ・ウッズ』の比較

2019/03/06

『ドラガリアロスト』は11年遅れの『ゼルダの伝説 夢幻の砂時計』だった?

先日、スマホを買い替えたので、気になっていた『ドラガリアロスト』をインストールした。理由はもちろん任天堂が販売元だからだ。

『ドラガリアロスト』は、宣伝を見る限りでは至って普通のスマホゲーである。しかし、あの任天堂が関わるからには「普通のスマホゲー」ではない何かを見せてくれるはずだ。

……と期待してプレイし始めたのだが、少なくとも軽く遊んだ限りでは良くも悪くも「普通のスマホゲー」でしかなかった。だがそれ以上に私が連想したのは、なぜか全然別のゲーム――『ゼルダの伝説 夢幻の砂時計』だったのだ。