2020/12/11

『ヘクソニア』紹介&初心者向け攻略 ~「シヴィライゼーション挫折者」にも楽しめるミニCiv


最近『ヘクソニア』(AndoroidiOS)というスマホ用ゲームにハマっています。

とりあえず初期状態で難易度マスター・A.I.アライアンスモードをクリアできるようになったので、紹介と初心者向けの攻略のコツを書こうと思います。

どんなゲーム?


『ヘクソニア』を一言で説明すると「シンプルなCivilization(シヴィライゼーション)」です。

『Civilization』はターン制・マス目状戦略シミュレーションの代表的作品で、マップ上のユニットを動かして敵を倒し、自分の「文明」を反映させていくゲームです。

『ファイアーエムブレム』などのSRPGに少し似ていますが、マップ上の拠点(都市)でユニットを生成できるという点は『ファミコンウォーズ』に近いです。また単純なウォーシミュレーションとは違い「内政」要素があって、都市を繁栄させることで収入が増えたり領土が広がったりします。

自分もシヴィライゼーションは『4』を昔ちょっとプレイしていたのですが、非常に巨大な作品なので、初心者には色んな意味で「重たい」ゲームでもありました。

結局あまりやり込めないまま辞めてしまったのですが、この『ヘクソニア』はそんな「シヴィライゼーション挫折者」にこそオススメしたい、とても遊びやすいゲームです。


とにかくシンプル


『ヘクソニア』は『シヴィライゼーション』の基本システムをトレースしつつも、可能な限りシンプルに簡略化しています。最小限の要素だけで『シヴィライゼーション』を構成したらこうなった、という感じです。

基本ルールは『シヴィライゼーション』と同じく、序盤はユニットを動かして世界を探索し、都市を増やしていくのが目的です。他の文明と衝突したら交戦開始。内政と軍事のバランスを取りながら都市を侵略していき、すべての文明を制圧すればゲームクリアとなります。

『シヴィライゼーション』にはこういった「武力勝利」以外にもゲームクリアの条件があるのですが、『ヘクソニア』の場合は「他の文明を武力で制圧する」のが唯一の勝利方法。とってもわかりやすいですね。

内政要素もありますが、とてもシンプル。都市の「開発レベル」を上げるとボーナスが貰えるのですが、それ以外の管理は一切必要ありません。

『シヴィライゼーション』の面白いところ(ランダム生成のマップで毎回展開が変わる、都市を大きくする喜び、スキルツリーを選ぶ計画性、戦闘ユニットで敵を倒す快感)はそのままに、面倒なところ・分かりづらいところを徹底的に省略したゲームデザインになっているので、とても好感が持てました。


UIも高品質

ゲーム性に加え、UIやグラフィックも洗練されています。

全体的にテンポが非常に良く、操作性で不満は皆無。スマホ操作に最適化されたUIなので、ユニットを動かすだけで心地良さを感じます。
この手の戦略SLGは操作やデータの管理が煩雑になりがちなのですが、そのあたりを気にせず普通にプレイできるというだけでも偉大です。

グラフィックもグッド。カートゥーン調のキャラクターはペーパークラフトのような質感で、オシャレながら愛嬌もあります。海外ゲーによくあるバタ臭さはまったくなく、日本人にもすんなり受け入れられると思います。

さらに基本プレイ無料ながら強制的に広告を見せられることもなく、スタミナ制もないので実質遊び放題。
初期状態だと文明が3つしかアンロックされておらず、追加の文明はそれぞれ240円~350円で購入する必要がありますが、基本的に買い切り型なので安心してプレイできます。


初心者向けのコツ

軍事>内政

このゲームで重要なのはゴールド(コスト)の使い道です。ゴールドの使い道には2種類あります。戦闘ユニットを買う(軍事投資)か、都市を繁栄させる(内政投資)かです。

結論から言うと、重要なのは内政より軍事です。単純な話で、このゲームで勝つには他の文明をすべて滅ぼさなければならず、そのために軍事力が不可欠だからです。

もちろん都市が繁栄すれば毎ターン入ってくるお金が増えますが、いくらお金があっても大量の敵ユニットに攻められれば防衛の手が足りず、数で押しつぶされてしまいます。

とは言え、1ターン目からひたすら戦闘ユニットを生成し続ければいいというわけではありません。都市はレベルが上がるとターン毎の収入が1ゴールド分増えるので、特に序盤はある程度投資する価値があります。

また重要なのは、都市がレベル5以上になるとガーディアンという強力な戦闘ユニットを入手できる点。レベル5以上まで育てることができれば、都市への投資は資金と軍事力の両方を補填できるハイリターンな選択となります。

 

逆に言えばレベル5まで上げられなければ、都市への投資は恩恵が薄いということです。レベル2や3で中途半端に止まっている都市があるなら、「その都市はレベル5まで伸ばせるか?」という将来性を考えましょう。

少額の投資でレベル5を達成できそうなら開発レベルを上げるべきですが、そうでないなら多少レベルを上げても恩恵が薄いです。都市の開発しやすさは立地や周囲の資源に大きく依存するため、育てにくそうな都市には投資しない方が良いでしょう。

資源が落ちていたらなんとなく2ゴールド支払って拾いたくなると思いますが、その2ゴールドに投資する価値はあるのか?と常に自問すると良いでしょう。

 

戦闘ユニットの3すくみ

ユニットの基本ステータスはこちらのWikiの一覧を参照してください。

本作(初期状態)において、最も都市の守りに向いたユニットは盾兵です。

防御力が高いのはもちろん、反撃時の火力が高いため、防衛ユニットとしては最適です。逆に言えば、相手の都市を盾兵が守っている場合は無理に近接ユニットで攻撃するのはハイリスクです。

騎士剣士と言ったユニットは攻撃力は高いですが防御力は低いため、盾兵を攻めても反撃で倒されてしまい、コスト面で大きく損をしてしまいます。

その場合はどうすれば良いのかと言うと、盾兵に反撃を受けない2~3射程攻撃が可能な弓兵大砲で攻撃するのがオススメです。

1体では厳しいですが、2~3体生成して蜂の巣にすれば一気に体力を削ることができます。瀕死まで削ってから近接ユニットで止めを刺して、そのまま制圧するとスムーズです。

一方そういった遠距離ユニットは防御力が低いので、騎士剣士などの高火力な近接ユニットで攻められると簡単に倒されてしまうという弱点もあります。すなわち盾兵遠距離ユニット近接ユニット盾兵……の3すくみとなっています。


海上ユニットは強い

「爆弾兵」と「提督」は、地上だとコストの割に性能が低いですが、海上では強力な性能となるユニットです。

ゆえに海が多いマップや海上から攻められそうな都市がある地形の場合は、優先的に海上ユニットを研究・生成するのがオススメです。

ただし内陸の都市は海上ユニットでは攻撃できないので、地形によっては海上ユニットがムダになる可能性もあります。ある程度マップの全景を把握できた中盤ごろから本格的に生成するのが無難です。

 

初期位置は大切

この手のゲームの常として、初期位置は重要です。

周囲を海に囲まれた島がスタート地点だったり、首都周辺の資源が乏しかったりするとそれだけでもかなり不利なので、そんな場合はさっさとゲームをやり直すのも(ポリシーが許すなら)一つの選択肢です。

 

初期文明はフレリアがオススメ

初期状態では「フレリア」「ハン」「アラビス」の3つの文明が使用可能です。どれも十分強いですが、初心者が迷ったならフレリアを選ぶのをオススメします。

理由は、上記で言ったように都市の守りに最適な盾兵を開発しやすいからです。初期状態で盾兵を1人と「果物」の技術を所持しているので、守りを固めやすいです。後はマップの状況に応じて「チーズ→騎馬兵」ルートか「宝石→槍兵」ルートかを選択し、攻撃ユニットを準備すればOKです。

またフレリアのガーディアンであるゴーレムは、攻撃時に相手をノックバックさせるので反撃を受けないのが強力です。都市に居座っている相手を殴って強引にどかし、無理矢理制圧という荒業も可能で汎用性が高いです。

 

まとめ

戦略シミュレーションをやってみたいけど、本格的なものは要素が多くて入りづらい……という人にうってつけのゲームです。カジュアルさと奥深さを両立した、スマホゲームのお手本のような作品だと思いました。