「英雄決闘」は、『ファイアーエムブレム ヒーローズ』の第6部のアップデートと同時に追加された新コンテンツだ。
FEH初のリアルタイム対人戦モードだが、それゆえこれまでのモードとは異なる攻略法を求められるため、苦戦している方も多いと思われる。
この記事では、そんな英雄決闘初心者の方に向けた基本的なセオリーと戦術を紹介したい。
- ※この記事の内容は2021年12月20日(英雄決闘実装2週目)時点の環境に基づきます。
受けて倒すのは諦めよう
FEHでは、敵を倒す方法は2種類ある。「こちらから攻撃して倒す」か「相手の攻撃を受けて反撃で倒す」かだ。
しかし英雄決闘では、基本的に後者の「受けから倒す」戦術が基本的に不可能だ。なぜなら戦闘の判断はAIではなく人間が行なうので、負けるとわかっている戦闘は行ってくれないからである。
このため、英雄決闘では「こちらから攻撃して倒す」のが基本となる。攻撃性能の高いアタッカーを優先してメンバーに入れよう。
一つの仮想敵になるのが闇エーデルガルト。対策していないと1体で詰まされてしまう最強格のキャラなので、必ず処理できるユニットを準備しておこう。
射程を制する者が英雄決闘を制する
英雄決闘のアタッカーに最も求められるのは、射程の広さだ。騎馬や間接武器持ちはそれだけで大きなアドバンテージになる。
通常のモードなら、移動力が低い・射程が狭いキャラでも、味方が後ろから「ぶちかまし」をしたり、攻撃後に「踊る」や「引き戻し」で逃したりといったサポートが可能だ。
しかし英雄決闘では交互にユニットを動かすため、アタッカーを「ぶちかまし」で前に出してしまうと、相手の手番ですぐに倒されてしまう。射程の狭さをカバーしづらいルールなのだ。
歩行や飛行の近接キャラをアタッカーとして使いたいなら、該当ターンに移動力が上がるCスキル「迅雷風裂・奇数/偶数」は非常に重要だ。デフォルトで持っていないキャラに継承させれば、相手の虚を突く効果も期待できるためオススメ。
(↑私は花嫁カチュアに「迅雷風裂・偶数」を持たせている。今こそ高級素材継承の時時だ。)再移動は強い(強すぎる)
もう一つカギとなるのが「再移動」だ。攻撃や補助スキル使用の直後に移動できるこの効果は、Bスキル「○○の近影/遠影」や、一部のユニット(レギン・総選挙エイリークなど)の専用スキルに付いている。
再移動は英雄決闘における最重要スキルの一つだ。なぜなら、相手に手番を渡すことなくヒット&アウェイが可能だからだ。
本来であれば、敵陣に攻め込んだ味方を逃がすには次にこちらの手番が回ってくるまで待たなければいけない。「疾風迅雷」の場合も、奥義が発動してから再行動できるまでに相手の手番を挟むので、その隙に攻められたり逃げられたりしてしまう。
しかし再移動の場合は攻撃した直後に移動が可能なので、容易に攻防一体の動きが可能なのだ。普通のキャラとは別次元の挙動と言っても過言ではない。
総選挙エイリークが英雄決闘最頻出キャラである理由がここにある。専用Bスキルによる「再移動(2)」は英雄決闘の戦場を支配する最重要スキルとなっている。
(↑最強のスキル「再移動(2)」を持つ、選ばれし英雄決闘のエリートたち。この2人に攻められるだけで簡単に負けてしまわない編成にしよう。)護り手も重要 オススメは遠間
アタッカーが主役になる英雄決闘だが、かといって耐久系のユニットが活躍できないわけではない。むしろ、前に出したアタッカーを「○○の護り手・近間/遠間」でいかに護るかが勝負を分けることも多い。
最もシンプルな戦術は、こちらのアタッカーで敵の前衛を撃破し、再移動等で護り手の範囲まで戻すという動きだ。相手が隙を見せた際は積極的に狙っていこう。
ただし護り手は1人しか編成に入れられない。近接か間接、どちらを護るか決める必要がある。
いずれも一長一短だが、わからない場合はとりあえず遠間護り手で間接アタッカーの動きを制限するのをオススメする。単純に、間接攻撃の方が射程が広く逃げづらいからだ。
(↑遠間護り手は攻撃・守備・魔防のバランスが重要。仮想敵を見極めて調整しよう。)(↑遠間護り手のエフィがアルムを上に引き戻したところ。間接攻撃はエフィで受けられるため、このように安全にアタッカーを前に出せる。)
近接アタッカーをどう倒す?
遠間護り手を選択した場合、護り手で受けられない近接アタッカー、例えば総選挙エイリークなどをどう処理するかが課題となる。
方法はいくつかある。一つは相手の射程外から間接ユニットで攻める方法だ。騎馬間接ユニットなら(伝承シグルド以外の)全近接キャラに安全な射程外から攻め込むことができる。
ただし、近接アタッカーの後ろに遠間護り手が控えている場合は、この戦術は使えない。護り手が効かない近接で倒す必要がある。
そのためには、相手の近接アタッカーの攻撃を受けつつ反撃で倒せる近接キャラを前に出す必要がある。このため、アタッカーには火力だけでなく有利な相手には一発ぐらいなら耐えられる防御力も欲しいところだ。
(↑花嫁カチュアが総選挙エイリークの動きを縛っている状態。迅雷風裂が発動すればこちらから攻めて倒すこともできる。このように騎馬を受けられるキャラを前に出せないと、制圧エリアの数的不利を取られジリ貧になってしまう。)ただし、遠間護り手の場合はどうしても近接アタッカーが多い編成に弱くなってしまうのは仕方ない。かといって近間護り手にすれば間接アタッカーが苦しくなる。「護り手じゃんけん」は相手編成との相性次第でもあるので、ある程度の割り切りも必要だ。
隊長で敵を倒せるように
戦況が膠着状態になった時は、多少強引にでもアタッカーを突っ込ませ、相手の主要ユニットを倒すことで展開が好転することがある。例えば相手の遠間護り手を撃破することができれば、その後は間接攻撃が通りやすくなる。
ただし、闇雲に突っ込むのは得策ではない。なぜなら、通常相手のユニットを撃破すると2ポイントが得られるが、隊長で撃破した場合はさらに1ポイント増え、3ポイントとなるからだ。
なので、こちらが敵を1体撃破して2ポイント取ったとしても、返しに相手の隊長でそのアタッカーが撃破されれば3ポイント取られ、ポイント上は不利な交換になってしまう(もちろんその後の展開次第で逆転は可能だが)。
なので「討ち死に」前提で突っ込む場合は、相手の隊長を倒せる、あるいは少なくとも相手の隊長には倒されないシチュエーションで行なうのが低リスクだ。
敵の最大攻撃範囲に気をつける
英雄決闘で重要になのは、相手の隙を付く戦術だ。一見両軍が離れていても、「引き戻し」や「ぶちかまし」・再行動を駆使すれば、思わぬところまで攻撃範囲が広がることも少なくない。相手がどこまで攻めてくる可能性があるか、常に警戒しよう。
このため、前線のユニットを不用意に待機させるのはハイリスクだ。相手の出方を伺いたい時は、後衛のユニットから動かすのが無難だろう。
編成の一例
最後に、私が200勝するまで使った編成を一例として紹介する。(私は普段からEchoesのキャラのみを使うというコンセプトでプレイしているため、以下の編成もそれに基づく。)
重装エフィ(遠間護り手)
この軍の隊長であり、遠間護り手で間接アタッカーを防ぐ役割を持つ。双界リシテアを強く意識して、聖印は「連撃防御・魔導」にしている。
Bスキルは「奥義隊形」。攻撃を受けてから反撃の「凶星」で撃破を狙いつつ、双界リシテアの奥義も防げるので一石二鳥。
弱点はやはり重装特効。Aスキルを「スヴェルの盾」にすると、双界リシテアなどの高火力アタッカーが厳しくなる。初撃のダメージをカットする「高貴な弓」 は有効かもしれない(私は素材がないので継承できてないが……)。
総選挙アルム(近接アタッカー)
この軍のエースアタッカー。3マス移動に加え、Aスキル「覇神断竜剣」により、攻撃の25%=約20のダメージを安定して通せる。
追撃があればそれだけで40ダメージなので、闇エーデルガルトをはじめ多くの強敵を安定して処理できる。さらに双界カチュアのトライアングルアタックや双界スキルと組み合わせれば、どんなに強い相手でも強引に倒せる可能性がある。勝ち筋を作り出せるという点で、とても強力なアタッカーだ。
花嫁カチュア(サポート・槍ユニット対策)
非常にサポート性能に長けた便利なユニット。「2マス以内の味方の隣接マスにワープ可」を付与できるので、このおかげでエフィを「重装の行軍」無しでも運用できている。
前述の通り、トライアングルアタックで味方の攻撃性能を大きく底上げすることも可能で、攻めにも守りにも役立つ。強力な双界スキルをフル活用できるのがEchoes統一パーティーの強みでもある。
加えて本人の戦闘力も優秀。総選挙アルムをメインアタッカーとして使う場合、厄介になるのは総選挙エイリークなどの槍アタッカーだ。
しかしこのカチュアなら、総選挙エイリークを受けから反撃で倒せるため、壁兼アタッカーとして前に出すことが可能だ。Bスキルに「警戒姿勢」を付ければ、「暗中模索」などで奥義カウントが加速した総選挙エイリークの「月光」でもやられない。
パイソン(間接アタッカー)
Echoesでは希少な騎馬間接ユニット。 主な役割は総選挙エイリークの撃破である。
- 総選挙エイリーク・ユーリス・伝承リリーナ・開花フィヨルム・踊り子
といったよく見る構成を仮想敵とすると、私の編成の場合、総選挙エイリークをどう倒すかは非常に重要だ(総選挙エイリークさえ倒せば、後はエフィで間接ユニットを受けつつ、アルムで突っ込めば勝てる)。このため、緑属性を増やして槍アタッカーへの対策を厚くしている。
もちろんそれ以外にも、守備が低いアタッカーや踊り子なら十分処理できる。低コストなスキル構成だが、「勇者の弓」+「鬼神の一撃」という伝統的な組み合わせは今でも十分通用する。
舞踏祭ベルクト(踊り子・剣ユニット対策)
踊り子枠だが、「ホースキラー」と「剣殺し」を付け、伝承シグルドなどの騎馬剣ユニットを抑える役割も持たせた。普通の伝承シグルドなら奥義があっても概ね倒せる。(ホースキラーで速さを上げているのは、シグルドの絶対追撃と剣殺しの追撃不可が相殺されて速さ勝負となるので、追撃を受けない程度の速さが必要なため。)
個人的なポイントは聖印の「進軍阻止」。伝承シグルドは4マス移動できるため、普通に壁役を前に出しても後衛のユニットが狙われやすいが、進軍阻止があれば相手の動きを大きく制限できる。
(↑進軍阻止により、エフィが攻撃されない位置となっている。アルムが木のマスに行けば、次のターンに攻撃に転じることができる。)編成の紹介は以上。この記事が、あなたの好きな英雄を活躍させる参考になれば幸いだ。